観音崎はゴジラ(GODZILLA)初上陸の地!?
観音崎は長年ゴジラが初上陸した地とされてきましたが、実はこれは間違いで、ゴジラが初上陸したのは、観音崎ではなく芝浦だということが分かっています。では、なぜ観音崎にゴジラが初上陸したという噂が広まってしまったのでしょうか??
一説によれば、映画の中で京浜地区に出現したゴジラを「観音崎北東15マイルの海中に、北西に向け移動のゴジラを発見す!」という発表が流れるシーンがあります。これが回りまわって「観音崎はゴジラが初上陸した地」となったのではないかと考える人もいるようです。
現在は、博物館のすぐ横の海岸沿いに初代ゴジラの1/10縮尺の足跡が残されています。またゴジラのテーマが浦賀駅のテーマソングになっているなど、多くの人に愛され続けています。ちなみに博物館の中にもゴジラがいて、皆さんをお出迎えしています☆
自然観察の森とたたら浜横穴
博物館のすぐそばに「自然観察の森」と銘打った森林が広がっています。ここは観音崎で最も豊かな自然が残っており、タブノキ・シロダモ・ヤブニッケイ・スダジイ・ヒメユズリハを中心とした照葉樹の森が形成され、林床の植物や昆虫・鳥類を観察することができます。
また「自然観察の森」から眼下にのぞむ東京湾と白い貝砂のたたら浜には、豊かな磯が広がり多くの生物が生息しています。私たちはここで、海の自然と山の自然が別々なものではなく、海と山とが一体となった観音崎の自然を体感することができるでしょう。
この森の山腹には、今から1200年~1300年前の横穴墓が20穴あり、これを「たたら浜横穴墓群」と呼んでいます。横穴墓は先祖代々の墓として使われ、土師器・須恵器などの土器が多く出土しました。
観音崎は縄文時代のいにしえより、人々が脈々と生活してきたところです。縄文時代の人々は、海・山・川・空・動植物など、あらゆる自然現象に対する莫大な量の情報を、親から子へ、子から孫へと伝えてきました。
いつ・どこで・何が獲れるか、また何が食べられるか等の情報を持っていなければ生きていけませんでした。これらの情報はその後数千年間にわたり、我々の祖先に引き継がれていきましたが、今日その多くが消え去ろうとしています。
たたら浜横穴のある自然観察の森は、それぞれの時代における我々の祖先の生活に思いをめぐらし、今私たちが何をなすべきなのか、自問自答する場として誕生しました。さらに、自然観察を通して、動植物の生きざまや自然の仕組みを考える場でもあります。
この森は樹齢40~50年の比較的若い照葉樹を中心に構成されています。現在の温暖な気候が数百年続けば、この森は縄文時代の頃の照葉樹の森に類似した森を形成していくものと思われます。
たたら浜横穴をもつ「自然観察の森」は、その豊かな自然を保全するため、自由に出入りすることはできません。見学や体験学習を希望の方は観音崎自然博物館までお申し出下されば、当館職員がご案内いたします。
すぐには対応できない場合もありますので、できるだけ事前にご連絡ください。